ヴィークコート吉祥寺通りの5198～7398万円は割高？割安？

マンション概要

名称

ヴィークコート吉祥寺通り

所在地

東京都練馬区立野町886-4、6（地番）

交通

（1）JR中央線・JR総武線・京王井の頭線「吉祥寺」駅バス6分、「関町南二丁目」バス停下車徒歩1分
（2）西武新宿線「武蔵関」駅より徒歩16分
（3）JR中央線「吉祥寺」駅より徒歩23分

総戸数

54戸

構造・規模

鉄筋コンクリート造　地上8階建

間取り

2LDK～4LDK

専有面積

56.54m2～80.27m2

価格

5198万円～7398万円

管理費

1万1500円～1万6300円／月

管理準備金

1万1500円～1万6300円（一括払い）

修繕積立金

6210円～7890円／月

修繕積立基金

62万1000円～88万2000円（一括払い）

用途地域

近隣商業地域、第一種低層住居専用地域

権利形態

所有権の共有

完成時期

2018年3月下旬予定

入居時期

2018年3月下旬予定

※販売期第３期の情報を掲載しております。
※出典：公式ホームページ、SUUMO

土地の値段の査定

物件概要より、ヴィークコート吉祥寺通りの価格は、56.54m2～80.27m2の面積に対して、5198万円～7398万円です。

この値段が高いのか、それとも安いのか？
１戸当たりの価格の妥当性を検証していきましょう。

まずは、土地の値段を確認します。

土地の値段を算定するためには、マンションの立地を確認する必要があります。
所在地は練馬区立野町で、農文協図書館の隣に位置しています。

立地が確認できたところで、次に路線価図を確認しましょう。
路線価図をみると、路線価が360千円の道路に隣接しています。

出典：平成29年財産評価基準書

通常、マンション全体の評価額を計算し、それに持分割合をかけて、マンション各戸の評価額を計算します。
路線価の計算も複雑なのですが、非常に簡便的に一番高い路線価に面積をかけて計算することとします。

専有面積が56.54m2～80.27m2ですので、路線価方式の土地価格は、19,526,400円～28,897,200円と算定できます。

ここで、路線価方式の土地価格は、売買取引時価（実際に売買するときに用いる価格）の80％程度と言われています。

したがって、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の適正価格となります。

• 土地の適正価格：24,408,000円～36,121,500円

建物価格の査定

次に建物価格を査定してみましょう。

ヴィークコート吉祥寺通りの構造は、鉄筋コンクリート造です。

国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計によると、東京都の鉄筋コンクリート造の建物は１㎡当たり339,672円の費用が発生します。

専有面積が56.54m2～80.27m2であることから、１室あたりの建物工事費は19,205,055円～27,265,471円と計算できます。

• 建物の工事費：19,205,055円～27,265,471円

妥当性検証結果

さいごに、マンションの販売価格が割高なのか、割安なのか考えてみましょう。

マンションの販売価格は、土地の仕入価額と建築費に販売経費と利益を乗せて算定されます。
ちなみに、販売経費とはモデルルーム運営のための設備や人件費、そして広告宣伝費などが含まれます。

では、先程計算した土地の適正価格と建物の工事費を再度確認してみましょう。

• 土地の適正価格：24,408,000円～36,121,500円
• 建物の工事費：19,205,055円～27,265,471円
• 合計：43,613,055円～63,386,971円

それに対して、ヴィークコート吉祥寺通りの販売価格は、5198万円～7398万円です。
販売経費と利益の上乗せ金額は、837万円～1,059万円程度でしょう。

この物件ですが、マンションの名称に吉祥寺という名称を使用しておりますが、最寄り駅は武蔵関です。
それも徒歩16分です。
吉祥寺までは徒歩23分もかかります。
それを考えると、どうしても割高感を感じてしまいます。

他のマンションと比べて

そして最後に、販売価格の中央値と専有面積の中央値をもとに坪単価を算定して、路線価との関係性を見てみましょう。
ヴィークコート吉祥寺通りの販売価格の中央値は6298万円、専有面積は68.41㎡です。
1坪3.3㎡とすると、坪単価は303.8万円と計算できます。

それを前提として、下図をご覧ください。

サンプル数は少ないですが、2018年に販売されている東京都の101の新築マンションについて、横軸を路線価、縦軸を坪単価概算として散布図にしたものです。
赤いラインは近似曲線になります。

オレンジの点がヴィークコート吉祥寺通りなのですが、赤いラインの線上にあることが分かります。
つまり、路線価から推察すると販売価格は妥当ということになります。
しかし、駅からの距離を考えると、もう少し割安価格で販売してほしいというのが正直なところです。
強い割高感があるわけではないですが、購入は慎重に検討することをお勧めします。