マンション概要
- 名称
- ヴェレーナグラン山手
- 所在地
- 神奈川県横浜市中区千代崎町2-71-7(地番)
- 交通
- (1)みなとみらい線「元町・中華街」駅徒歩12分
(2)JR京浜東北線・根岸線「山手」駅徒歩15分 - 総戸数
- 116戸(他にバー「ティースクエア」(集会室)、管理員室各1戸※会員分譲住戸7戸含む)
- 構造・階数
- 鉄筋コンクリート造・7階地下1階建
- 間取り
- 3LDK
- 専有面積
- 70.38m2~100.51m2
- 予定価格帯
- 4800万円台~9300万円台
- 管理費
- 金額未定
- 管理準備金
- 金額未定
- 用途地域
- 第一種住居地域
- 権利形態
- 所有権の共有
- 完成時期
- 2019年8月中旬予定
- 入居時期
- 2019年9月下旬予定
※販売期:第1期1次の情報を掲載しております。
※出典:公式ホームページ、SUUMO
土地の値段の査定
物件概要より、ヴェレーナグラン山手の価格は、70.38m2~100.51m2の面積に対して、4800万円台~9300万円台です。
この値段が高いのか、それとも安いのか?
1戸当たりの価格の妥当性を検証していきましょう。
まずは、土地の値段を確認します。
土地の値段を算定するためには、マンションの立地を確認する必要があります。
ヴェレーナグラン山手の所在地は、横浜市中区千代崎町で、元町・中華街駅から徒歩12分の場所です。
立地が確認できたところで、次に路線価図を確認しましょう。
路線価図をみると、複数の道路に隣接しています。
一番高い路線価が260千円、続いて235千円、225千円、210千円です。
出典:平成29年財産評価基準書
通常、マンション全体の評価額を計算し、それに持分割合をかけて、マンション各戸の評価額を計算します。
路線価の計算も複雑なのですが、非常に簡便的に一番高い路線価に面積をかけて計算することとします。
専有面積が70.38m2~100.51m2ですので、路線価方式の土地価格は、18,298,800円~26,132,600円と算定できます。
ここで、路線価方式の土地価格は、売買取引時価(実際に売買するときに用いる価格)の80%程度と言われています。
したがって、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の適正価格となります。
- 土地の適正価格:22,873,500円~32,665,750円
建物価格の査定
次に建物価格を査定してみましょう。
ヴェレーナグラン山手の構造は、鉄筋コンクリート造です。
国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計によると、神奈川県の鉄筋コンクリート造の建物は1㎡当たり276,488円の費用が発生します。
専有面積が70.38m2~100.51m2であることから、1室あたりの建物工事費は19,459,225円~27,789,809円と計算できます。
- 建物の工事費:19,459,225円~27,789,809円

妥当性検証結果
さいごに、マンションの販売価格が割高なのか、割安なのか考えてみましょう。
マンションの販売価格は、土地の仕入価額と建築費に販売経費と利益を乗せて算定されます。
ちなみに、販売経費とはモデルルーム運営のための設備や人件費、そして広告宣伝費などが含まれます。

では、先程計算した土地の適正価格と建物の工事費を再度確認してみましょう。
- 土地の適正価格:22,873,500円~32,665,750円
- 建物の工事費:19,459,225円~27,789,809円
- 合計:42,332,725円~60,455,559円
それに対して、販売価格は4800万円台~9300万円台です。
簡便的に路線価を用いて算定した場合ではありますが、販売経費と利益が600万円~2900万円程度乗せられていることが予想されます。
この物件については、最寄り駅まで徒歩12分もかかるので、利便性については全く期待できません。
しかし、横浜山手と言えば、高級住宅街が建ち並ぶ地域ですので、その地域ブランドをどのように感じるかが購入のポイントになるでしょう。
横浜山手に縁もゆかりもなければ、割高に感じてしまうと思いますが、横浜山手に憧れを抱く人であれば、もしかしたら割安に感じるかもしれません。
個人的には横浜山手に思い入れはないので、割高に感じてしまいますが。
他のマンションと比べて
そして最後に、販売価格の中央値と専有面積の中央値をもとに坪単価を算定して、路線価との関係性を見てみましょう。
ヴェレーナグラン山手の販売価格の中央値は7050万円、専有面積は85.45㎡です。
1坪3.3㎡とすると、坪単価は272.3万円と計算できます。
それを前提として、下図をご覧ください。

サンプル数は少ないですが、2018年に販売されている神奈川県横浜市と川崎市の37の新築マンションについて、横軸を路線価、縦軸を坪単価概算として散布図にしたものです。
赤いラインは近似曲線になります。
オレンジの点がヴェレーナグラン山手なのですが、赤いラインの上側にあることが分かります。
このことからも、他のマンションに比べて多少割高価格で販売されていることが予想されます。
- マンションの適正価格がわかる(新築マンション4000棟弱・中古マンション201万戸超を開示)
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