オープンレジデンシア新中野の3890～5590万円は割高？割安？

マンション概要

名称

オープンレジデンシア新中野

所在地

東京都中野区本町６-33-30（地番）

交通

東京メトロ丸ノ内線「新中野」駅より徒歩6分

総戸数

24戸

構造・階数

鉄筋コンクリート造・5階建

間取り

1LDK・2LDK

専有面積

32.58m2～55.05m2

価格

3890万円～5590万円

管理費

1万1624円～1万9524円／月

管理準備金

3万100円～5万900円（一括払い）

修繕積立金

2120円～3580円／月

修繕積立基金

17万9000円～30万3000円（一括払い）

用途地域

第一種中高層住居専用地域

権利形態

所有権の共有

完成時期

2018年9月下旬予定

入居時期

2018年9月末予定

※販売期：2018年３月時点の先着順情報を掲載しております。
※出典：公式ホームページ、SUUMO

土地の値段の査定

物件概要より、オープンレジデンシア新中野の価格は、32.58m2～55.05m2の面積に対して、3890万円～5590万円です。
この値段が高いのか、それとも安いのか？
１戸当たりの価格の妥当性を検証していきましょう。

まずは、土地の値段を確認します。

土地の値段を算定するためには、マンションの立地を確認する必要があります。
オープンレジデンシア新中野の所在地は、中野区本町６丁目で、丸ノ内線の新中野駅から徒歩６分の場所です。

立地が確認できたところで、次に路線価図を確認しましょう。
路線価図をみると、２つの道路に隣接しています。
一番高い路線価が４２０千円、続いて４００千円です。

出典：平成29年財産評価基準書

通常、マンション全体の評価額を計算し、それに持分割合をかけて、マンション各戸の評価額を計算します。
路線価の計算も複雑なのですが、非常に簡便的に一番高い路線価に面積をかけて計算することとします。

専有面積が32.58m2～55.05m2ですので、路線価方式の土地価格は、13,683,600円～23,121,000円と算定できます。

ここで、路線価方式の土地価格は、売買取引時価（実際に売買するときに用いる価格）の80％程度と言われています。

したがって、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の適正価格となります。

• 土地の適正価格：17,104,500円～28,901,250円

建物価格の査定

次に建物価格を査定してみましょう。

オープンレジデンシア新中野の構造は、鉄筋コンクリート造です。

国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計によると、東京都の鉄筋コンクリート造の建物は１㎡当たり339,672円の費用が発生します。

専有面積が32.58m2～55.05m2であることから、１室あたりの建物工事費は11,066,514円～18,698,944円と計算できます。

• 建物の工事費：11,066,514円～18,698,944円

妥当性検証結果

さいごに、マンションの販売価格が割高なのか、割安なのか考えてみましょう。

マンションの販売価格は、土地の仕入価額と建築費に販売経費と利益を乗せて算定されます。
ちなみに、販売経費とはモデルルーム運営のための設備や人件費、そして広告宣伝費などが含まれます。

では、先程計算した土地の適正価格と建物の工事費を再度確認してみましょう。

• 土地の適正価格：17,104,500円～28,901,250円
• 建物の工事費：11,066,514円～18,698,944円
• 合計：28,171,014円～47,600,194円

オープンレジデンシア新中野の販売価格を改めて確認しましょう。
販売価格は、3890万円～5590万円です。

販売経費と利益の上乗せ額は、およそ1000万円です。
専有面積の狭さから考えると、このマンションはかなり強気の価格が設定されているようですね。

土地の購入にお金がかかってしまったのか、それとも利益を多く狙ったのか分かりませんが、割高感は否めません。
購入を検討しているのであれば、慎重に判断したほうが良いかもしれません。

他のマンションと比べて

そして最後に、販売価格の中央値と専有面積の中央値をもとに坪単価を算定して、路線価との関係性を見てみましょう。
オープンレジデンシア新中野の販売価格の中央値は4740万円、専有面積は43.82㎡です。
1坪3.3㎡とすると、坪単価は357.0万円と計算できます。

それを前提として、下図をご覧ください。

サンプル数は少ないですが、2018年に販売されている東京都の101の新築マンションについて、横軸を路線価、縦軸を坪単価概算として散布図にしたものです。
赤いラインは近似曲線になります。

オレンジの点がオープンレジデンシア新中野なのですが、赤いラインの上側にあることが分かります。
このことからも、他のマンションに比べて割高価格で販売されていることが予想されます。