マンション概要
- 名称
- ローレルコート上本町石ヶ辻公園
- 所在地
- 大阪府大阪市天王寺区石ケ辻町37-1(地番)
- 交通
- 近鉄難波線・奈良線・大阪線「大阪上本町」駅徒歩5分
大阪メトロ(地下鉄)谷町線・千日前線「谷町九丁目」駅徒歩7分 - 総戸数
- 26戸
- 構造・階数
- 鉄筋コンクリート造・14階建(1棟)
- 間取り
- 3LDK・4LDK
- 専有面積
- 91.19m2・100.47m2
- 価格
- 9800万円・1億1200万円
- 管理費
- 2万1020円・2万3160円/月
- 修繕積立金
- 1万1420円・1万2580円/月
- 修繕積立基金
- 43万7730円・48万2270円(一括払い)
- 用途地域
- 商業地域
- 権利形態
- 所有権の共有
- 完成時期
- 2019年2月予定
- 入居時期
- 2019年3月予定
※販売期:第3期の情報を掲載しております。
※出典:公式ホームページ、SUUMO
土地の値段の査定
物件概要より、ローレルコート上本町石ヶ辻公園の価格は、91.19m2・100.47m2の面積に対して、9800万円・1億1200万円です。
この値段が高いのか、それとも安いのか?
1戸当たりの価格の妥当性を検証していきましょう。
まずは、土地の値段を確認します。
土地の値段を算定するためには、マンションの立地を確認する必要があります。
ローレルコート上本町石ヶ辻公園の所在地は、大阪市天王寺区石ケ辻町で、大阪上本町駅から徒歩5分の場所です。
立地が確認できたところで、次に路線価図を確認しましょう。
路線価図をみると、3つの道路に隣接しています。
一番高い路線価が370千円、続いて350千円、300千円です。
出典:平成29年財産評価基準書
通常、マンション全体の評価額を計算し、それに持分割合をかけて、マンション各戸の評価額を計算します。
路線価の計算も複雑なのですが、非常に簡便的に一番高い路線価に面積をかけて計算することとします。
専有面積が91.19m2・100.47m2ですので、路線価方式の土地価格は、33,740,300円・37,173,900円と算定できます。
ここで、路線価方式の土地価格は、売買取引時価(実際に売買するときに用いる価格)の80%程度と言われています。
したがって、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の適正価格となります。
- 土地の適正価格:42,175,375円~46,467,375円
建物価格の査定
次に建物価格を査定してみましょう。
ローレルコート上本町石ヶ辻公園の構造は、鉄筋コンクリート造です。
国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計によると、大阪府の鉄筋コンクリート造の建物は1㎡当たり223,830円の費用が発生します。
専有面積が91.19m2・100.47m2であることから、1室あたりの建物工事費は20,411,058円・22,488,200円と計算できます。
- 建物の工事費:20,411,058円・22,488,200円

妥当性検証結果
さいごに、マンションの販売価格が割高なのか、割安なのか考えてみましょう。
マンションの販売価格は、土地の仕入価額と建築費に販売経費と利益を乗せて算定されます。
ちなみに、販売経費とはモデルルーム運営のための設備や人件費、そして広告宣伝費などが含まれます。

では、先程計算した土地の適正価格と建物の工事費を再度確認してみましょう。
- 土地の適正価格:42,175,375円・46,467,375円
- 建物の工事費:20,411,058円・22,488,200円
- 合計:62,586,433円・68,955,575円
それに対して、販売価格は9800万円・1億1200万円です。
簡便的に路線価を用いて算定した場合ではありますが、販売経費と利益が3500万円~4300万円程度乗せられていることが予想されます。
大阪上本町駅まで徒歩5分の立地ですので、利便性が高いことは確かです。
それにしても、強気な価格設定のように感じます。
おそらく、今回取り上げた第3期の部屋については、上層階の部屋だと思われます。
むしろ、上層階でなければ、ぼったくりです。
上層階だったとして、駅近プレミアムに加えて眺望プレミアムが乗っているとしても、その価値がこれほどの価値があるのか、意見が分かれるでしょう。
利益はかなり多めに乗っているのは間違いないと思いますので、購入は慎重に検討することをお勧めします。。
他のマンションと比べて
そして最後に、販売価格の中央値と専有面積の中央値をもとに坪単価を算定して、路線価との関係性を見てみましょう。
ローレルコート上本町石ヶ辻公園の販売価格の中央値は10500万円、専有面積は95.83㎡です。
1坪3.3㎡とすると、坪単価は361.6万円と計算できます。
それを前提として、下図をご覧ください。

サンプル数は少ないですが、2018年に販売されている大阪市の33の新築マンションについて、横軸を路線価、縦軸を坪単価概算として散布図にしたものです。
赤いラインは近似曲線になります。
オレンジの点がローレルコート上本町石ヶ辻公園なのですが、赤いラインの上側にあることが分かります。
それもかなり上側にあることから、他のマンションと比べてもかなり割高価格で販売されていることが予想されます。
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