ジオ新宿若松町の6500～9830万円は割高？割安？

マンション概要

名称

ジオ新宿若松町

所在地

東京都新宿区若松町8番25他（地番）

交通

（1）都営大江戸線「若松河田」駅より徒歩2分
（2）東京メトロ東西線「早稲田」駅より徒歩11分
（3）JR山手線「新宿」駅よりバス乗車14分、「河田町」バス停より徒歩2分
（4）都営新宿線「曙橋」駅より徒歩14分

総戸数

123戸

構造・階数

鉄筋コンクリート造・13階建

間取り

2LDK・3LDK

専有面積

57.71m2～75.75m2

価格

6500万円～9830万円

管理費

1万4720円～1万9320円／月

管理準備金

1万4700円～1万9300円（一括払い）

修繕積立金

5770円～7580円／月

修繕積立基金

40万4000円～53万1000円（一括払い）

用途地域

商業地域、第一種住居地域

権利形態

所有権の共有

完成時期

2018年4月下旬予定

入居時期

2018年5月下旬予定

※販売期：2018年４月時点の先着順情報を掲載しております。
※出典：公式ホームページ、SUUMO

土地の値段の査定

物件概要より、ジオ新宿若松町の価格は、57.71m2～75.75m2の面積に対して、6500万円～9830万円です。
この値段が高いのか、それとも安いのか？
１戸当たりの価格の妥当性を検証していきましょう。

まずは、土地の値段を確認します。

土地の値段を算定するためには、マンションの立地を確認する必要があります。
ジオ新宿若松町の所在地は、東京都新宿区若松町です。

立地が確認できたところで、次に路線価図を確認しましょう。
路線価図をみると、２つの道路に隣接しています。
一番高い路線価が１０３０千円、続いて５１０千円です。

出典：平成29年財産評価基準書

通常、マンション全体の評価額を計算し、それに持分割合をかけて、マンション各戸の評価額を計算します。
路線価の計算も複雑なのですが、非常に簡便的に一番高い路線価に面積をかけて計算することとします。

専有面積が57.71m2～75.75m2ですので、路線価方式の土地価格は、59,441,300円～78,022,500円と算定できます。

ここで、路線価方式の土地価格は、売買取引時価（実際に売買するときに用いる価格）の80％程度と言われています。

したがって、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の適正価格となります。

• 土地の適正価格：74,301,625円～97,528,125円

建物価格の査定

次に建物価格を査定してみましょう。

ジオ新宿若松町の構造は、鉄筋コンクリート造です。

国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計によると、東京都の鉄筋コンクリート造の建物は１㎡当たり339,672円の費用が発生します。

専有面積が57.71m2～75.75m2であることから、１室あたりの建物工事費は19,602,471円～25,730,154円と計算できます。

• 建物の工事費：19,602,471円～25,730,154円

妥当性検証結果

さいごに、マンションの販売価格が割高なのか、割安なのか考えてみましょう。

マンションの販売価格は、土地の仕入価額と建築費に販売経費と利益を乗せて算定されます。
ちなみに、販売経費とはモデルルーム運営のための設備や人件費、そして広告宣伝費などが含まれます。

では、先程計算した土地の適正価格と建物の工事費を再度確認してみましょう。

• 土地の適正価格：74,301,625円～97,528,125円
• 建物の工事費：19,602,471円～25,730,154円
• 合計：93,904,096円～123,258,279円

それに対して、販売価格は6500万円～9830万円です。

見当はずれな数値になってしまっていますね。
２つの路線価のうち、片方が飛びぬけて高い金額が適用されていて、かつ簡便的に計算したことが原因だと思われます。

イレギュラーではありますが、逆算して考えてみましょう。
販売価格から建築費を引いて、それを専有面積で割ってみます。

9830万円-2573万円＝7257万円
7257万円÷75.75㎡×0.8=766千円

販売価格の１割程度が販売経費や利益と仮定すると、およそ689千円（766千円×0.9）の路線価で土地を仕入れたのだと思われます。

路線価の計算は特殊なので精緻に計算してみないと分からないのですが、駅近のプレミアムは多少乗っているのかもしれませんね。
とは言っても利便性が高いことは事実ですし、不当に値段が吊り上がっているわけでもなさそうですので、購入を検討しているのであれば前向きに考えてよいと思います。

他のマンションと比べて

そして最後に、販売価格の中央値と専有面積の中央値をもとに坪単価を算定して、路線価との関係性を見てみましょう。
ジオ新宿若松町の販売価格の中央値は8165万円、専有面積は66.73㎡です。
1坪3.3㎡とすると、坪単価は403.8.万円と計算できます。

それを前提として、下図をご覧ください。

サンプル数は少ないですが、2018年に販売されている東京都の101の新築マンションについて、横軸を路線価、縦軸を坪単価概算として散布図にしたものです。
赤いラインは近似曲線になります。

オレンジの点がジオ新宿若松町なのですが、赤いラインの下側にあることが分かります。
このことからも、他のマンションと比べても割安価格で販売されていることが予想されます。