ジオ神戸中山手通の4808~5378万円は割高?割安?




ジオ神戸中山手通というマンションがお買い得なのかどうか、路線価をベンチマークにして検討してみました。
兵庫県神戸市中央区中山手通7丁目7番5(地番)に建設予定のマンションです。

マンション概要

名称
ジオ神戸中山手通
所在地
兵庫県神戸市中央区中山手通7丁目7番5(地番)
交通
地下鉄西神・山手線「県庁前」駅徒歩9分
JR東海道本線(神戸線)「元町」駅徒歩13分
総戸数
256戸
構造・階数
RC15階地下1階建一部鉄骨
間取り
2LDK+S(納戸)・4LDK ※S=F(フリールーム)
専有面積
76.2m2~85.73m2
価格
4808万円~5378万円
管理費
1万970円~1万2350円/月
管理準備金
1万5000円(一括払い)
修繕積立金
7620円~8580円/月
駐車場
敷地内180台(料金1万円~2万4000円/月、自走式178台、来客者用1台、カーシェア用1台含む)
駐輪場
398台収容(料金300円~600円/月)(スライドラック式265台、平面式133台)
バイク置場
8台収容(料金3000円/月)
用途地域
第一種中高層住居専用地域
完成時期
2019年8月上旬予定
入居時期
2019年9月下旬予定

※2019年5月時点の情報を掲載しております
※出典:公式ホームページ、SUUMO

物件価格の妥当性検証

物件概要より、ジオ神戸中山手通の販売価格は、76.2m2~85.73m2の面積に対して、4808万円~5378万円です。
この値段が高いのか、それとも安いのか?
土地の価格と工事費用を推計して、販売価格の妥当性を検証していきます。

路線価の確認

まずは、路線価に専有面積を乗じて土地価格の推計値を算定します。
そのためには、まず路線価を確認する必要がありますので、物件の所在地を確認します。
ジオ神戸中山手通の住所は兵庫県神戸市中央区中山手通7丁目7番5(地番)です。

場所が確認できたところで、次に路線価を確認します。
実は路線価計算はとても複雑ですが、細かく計算すると大変ですので、非常に簡便的な方法を採用し、複数の道路に面していた場合には、一番高い路線価を物件の路線価として採用することとします。
上記前提で考えると、ジオ神戸中山手通の路線価は190,000円ということになります。

出典:国税庁 平成30年分財産評価基準

土地の市場価格推計

路線価が確認できましたので、専有面積を乗じて土地の市場価格を推計してみましょう。
物件概要によれば、ジオ神戸中山手通の専有面積は76.2m2~85.73m2ですので、路線価方式の土地価格は、14,478,000円~16,288,700円と算定できます。

ここで、路線価方式によって算定した土地市場価格は、売買取引時価(実際に売買するときに用いる価格)の80%程度と言われています。
つまり、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の市場価格となります。

【土地の市場価格推計値】
18,097,500円~20,360,875円

工事費用推計

次にマンションを建設するために要した工事費用推計値を算定します。

物件概要によれば、ジオ神戸中山手通の構造は、鉄筋コンクリート造です。
ここで、国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計(平成30年)によると、兵庫県の鉄筋コンクリート造の建物は1㎡当たり253,375円の費用が発生します。
ジオ神戸中山手通の専有面積は76.2m2~85.73m2ですので、工事費用の推計値は以下の金額と推計できます。

【工事費用の推計値】
19,307,175円~21,721,839円

割高割安判定

土地の市場価格と工事費用の推計値が算定できましたので、実際の販売価格と比べてみます。
この2つを比べると、どの程度デベロッパーが利益を乗せているか、おおよその金額が確認することができます。

ここで注意すべき事項があります。
それは、推計値と実績値の差額がすべてデベロッパーの利益ではないということです。
マンションを販売するためには、営業の人件費やモデルルーム運営の設備費、広告宣伝費が必要です。
つまり、推計値よりも販売価格の方が高いことは、ある程度仕方ないということになります。

では、実際に比較してみましょう。
ジオ神戸中山手通の土地の推計値は18,097,500円~20,360,875円、工事費の推計値は19,307,175円~21,721,839円ですので、合計で37,404,675円~42,082,714円となります。
そして、実際の販売価格は4808万円~5378万円です。
差額、つまり経費と利益の上乗せは、10,675,325円~11,697,286円であることが予想されます。

他のマンションとの比較

積み上げ方式による検討を行ってきましたが、他のマンションと比べたときの相対的な販売価格の高低についても確認しましょう。

下図は、2019年以降に売りに出された兵庫県の新築分譲マンション42棟について、坪単価の中央値を縦軸に、路線価を横軸にとって散布図を作成しております。
※坪単価の中央値は、販売価格の中央値÷専有面積の中央値×3.3として計算。

右肩上がりの赤いラインが平均線になります。
路線価に対して販売価格の平均的な水準を結んだ線ということです。
つまり、赤いラインより上側にあれば割高、下側にあれば割安であると判断できます。

ここで、ジオ神戸中山手通の坪単価の中央値は208万円、路線価は190,000円で、オレンジの点がそれに該当します。

オレンジの点は赤いラインの線上にありますので、ジオ神戸中山手通は他のマンションに比べると平均的な水準で販売されていることが予想されます。
以上の分析から、割高感は感じられない販売価格が設定されていると予想されますので、購入を検討しているのであれば前向きに考えてみてはいかがでしょうか。

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