ジオ神戸本山中町の6480～8480万円は割高？割安？

ジオ神戸本山中町というマンションがお買い得なのかどうか、路線価をベンチマークにして検討してみました。
兵庫県神戸市東灘区本山中町４丁目6-26（住居表示）に建設予定のマンションです。

マンション概要

名称

ジオ神戸本山中町

所在地

兵庫県神戸市東灘区本山中町４丁目6-26（住居表示）

交通

JR東海道本線「摂津本山」駅徒歩7分
阪急神戸線「岡本」駅徒歩10分

総戸数

20戸

構造・階数

RC6階建

間取り

2LDK・3LDK

専有面積

70.5m2～98.2m2、

価格

6480万円～8480万円

管理費

2万1570円～3万40円／月

管理準備金

5万円（一括払い）

修繕積立金

7050円～9820円／月

駐車場

敷地内12台（料金1万5000円～2万円／月、機械式）

駐輪場

27台収容（料金200円～600円／月）(平面式：6台、ラック式：21台)

バイク置場

2台収容（料金1000円／月）

用途地域

第一種中高層住居専用地域

完成時期

2018年11月

入居時期

即入居可

※2019年5月時点の情報を掲載しております
※出典：公式ホームページ、SUUMO

物件価格の妥当性検証

物件概要より、ジオ神戸本山中町の販売価格は、70.5m2～98.2m2の面積に対して、6480万円～8480万円です。
この値段が高いのか、それとも安いのか？
土地の価格と工事費用を推計して、販売価格の妥当性を検証していきます。

路線価の確認

まずは、路線価に専有面積を乗じて土地価格の推計値を算定します。
そのためには、まず路線価を確認する必要がありますので、物件の所在地を確認します。
ジオ神戸本山中町の住所は兵庫県神戸市東灘区本山中町４丁目6-26（住居表示）です。

場所が確認できたところで、次に路線価を確認します。
実は路線価計算はとても複雑ですが、細かく計算すると大変ですので、非常に簡便的な方法を採用し、複数の道路に面していた場合には、一番高い路線価を物件の路線価として採用することとします。
上記前提で考えると、ジオ神戸本山中町の路線価は330,000円ということになります。

出典：国税庁 平成30年分財産評価基準

土地の市場価格推計

路線価が確認できましたので、専有面積を乗じて土地の市場価格を推計してみましょう。
物件概要によれば、ジオ神戸本山中町の専有面積は70.5m2～98.2m2ですので、路線価方式の土地価格は、23,265,000円～32,406,000円と算定できます。

ここで、路線価方式によって算定した土地市場価格は、売買取引時価（実際に売買するときに用いる価格）の80％程度と言われています。
つまり、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の市場価格となります。

【土地の市場価格推計値】
29,081,250円～40,507,500円

工事費用推計

次にマンションを建設するために要した工事費用推計値を算定します。

物件概要によれば、ジオ神戸本山中町の構造は、鉄筋コンクリート造です。
ここで、国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計（平成30年）によると、兵庫県の鉄筋コンクリート造の建物は１㎡当たり253,375円の費用が発生します。
ジオ神戸本山中町の専有面積は70.5m2～98.2m2ですので、工事費用の推計値は以下の金額と推計できます。

【工事費用の推計値】
17,862,938円～24,881,425円

割高割安判定

土地の市場価格と工事費用の推計値が算定できましたので、実際の販売価格と比べてみます。
この２つを比べると、どの程度デベロッパーが利益を乗せているか、おおよその金額が確認することができます。

ここで注意すべき事項があります。
それは、推計値と実績値の差額がすべてデベロッパーの利益ではないということです。
マンションを販売するためには、営業の人件費やモデルルーム運営の設備費、広告宣伝費が必要です。
つまり、推計値よりも販売価格の方が高いことは、ある程度仕方ないということになります。

では、実際に比較してみましょう。
ジオ神戸本山中町の土地の推計値は29,081,250円～40,507,500円、工事費の推計値は17,862,938円～24,881,425円ですので、合計で46,944,188円～65,388,925円となります。
そして、実際の販売価格は6480万円～8480万円です。
差額、つまり経費と利益の上乗せは、17,855,812円～19,411,075円であることが予想されます。

他のマンションとの比較

積み上げ方式による検討を行ってきましたが、他のマンションと比べたときの相対的な販売価格の高低についても確認しましょう。

下図は、2019年以降に売りに出された兵庫県の新築分譲マンション42棟について、坪単価の中央値を縦軸に、路線価を横軸にとって散布図を作成しております。
※坪単価の中央値は、販売価格の中央値÷専有面積の中央値×3.3として計算。

右肩上がりの赤いラインが平均線になります。
路線価に対して販売価格の平均的な水準を結んだ線ということです。
つまり、赤いラインより上側にあれば割高、下側にあれば割安であると判断できます。

ここで、ジオ神戸本山中町の坪単価の中央値は293万円、路線価は330,000円で、オレンジの点がそれに該当します。
オレンジの点は赤いラインの線上にありますので、ジオ神戸本山中町は他のマンションに比べて平均的な水準で販売されていることが予想されます。
以上の分析から、妥当な販売価格が設定されていると予想されますので、購入を検討しているのであれば前向きに検討してみてはいかがでしょうか。