ジオ福島野田 The Marksの3270~7220万円は割高?割安?




マンション概要

名称
ジオ福島野田 The Marks
所在地
大阪府大阪市福島区海老江1丁目1番30(地番)
交通
阪神本線「野田」駅徒歩4分
Osaka Metro千日前線「野田阪神」駅徒歩3分
JR東西線「海老江」駅徒歩4分
Osaka Metro御堂筋線「梅田」駅より大阪シティバス58・59系統約11分「海老江」バス停徒歩3分
総戸数
566戸
構造・階数
鉄筋コンクリート造・20階建一部鉄骨
間取り
1LDK~4LDK
専有面積
50.06m2~88.5m2
価格
3270万円~7220万円
管理費
5220円~9220円/月
管理準備金
1万5000円(一括払い)
修繕積立金
4510円~7970円/月
修繕積立基金
25万1000円~44万3000円(一括払い)
用途地域
商業地域、準工業地域
権利形態
所有権の共有
完成時期
2019年8月下旬予定
入居時期
2019年9月下旬予定(引渡し開始予定時期)

※販売期:2018年4月時点の先着順情報を掲載しております。
※出典:公式ホームページ、SUUMO

土地の値段の査定

物件概要より、ジオ福島野田 The Marksの価格は、50.06m2~88.5m2の面積に対して、3270万円~7220万円です。
この値段が高いのか、それとも安いのか?
1戸当たりの価格の妥当性を検証していきましょう。

まずは、土地の値段を確認します。

土地の値段を算定するためには、マンションの立地を確認する必要があります。
ジオ福島野田 The Marksの所在地は、大阪市福島区海老江1丁目で、野田駅から徒歩4分の場所です。

立地が確認できたところで、次に路線価図を確認しましょう。
路線価図をみると、3つの道路に隣接しています。
一番高い路線価が290千円、続いて230千円、225千円です。


出典:平成29年財産評価基準書

通常、マンション全体の評価額を計算し、それに持分割合をかけて、マンション各戸の評価額を計算します。
路線価の計算も複雑なのですが、非常に簡便的に一番高い路線価に面積をかけて計算することとします。

専有面積が50.06m2~88.5m2ですので、路線価方式の土地価格は、14,517,400円~25,665,000円と算定できます。

ここで、路線価方式の土地価格は、売買取引時価(実際に売買するときに用いる価格)の80%程度と言われています。

したがって、路線価方式の土地価格を1.25倍した金額が土地の適正価格となります。

  • 土地の適正価格:18,146,750円~32,081,250円

建物価格の査定

次に建物価格を査定してみましょう。

ジオ福島野田 The Marksの構造は、鉄筋コンクリート造です。

国土交通省が発表している構造別工事予定費の統計によると、大阪府の鉄筋コンクリート造の建物は1㎡当たり223,830円の費用が発生します。

専有面積が50.06m2~88.5m2であることから、1室あたりの建物工事費は11,204,930円~19,808,955円と計算できます。

  • 建物の工事費:11,204,930円~19,808,955円

妥当性検証結果

さいごに、マンションの販売価格が割高なのか、割安なのか考えてみましょう。

マンションの販売価格は、土地の仕入価額と建築費に販売経費と利益を乗せて算定されます。
ちなみに、販売経費とはモデルルーム運営のための設備や人件費、そして広告宣伝費などが含まれます。

では、先程計算した土地の適正価格と建物の工事費を再度確認してみましょう。

  • 土地の適正価格:18,146,750円~32,081,250円
  • 建物の工事費:11,204,930円~19,808,955円
  • 合計:29,351,680円~51,890,205円

それに対して、販売価格は3270万円~7220万円です。
簡便的に路線価を用いて算定した場合ではありますが、販売経費と利益が300万円~2,000万円程度乗せられていることが予想されます。

なかなかの利益が乗せられているようですね。
確かに、徒歩5分圏内で3駅3路線を利用可能ですので、駅近プレミアムが乗せられているのでしょう。

ただ、それを加味したとしても、専有面積が広い部屋については割高に感じてしまう人も多いと思います。
立地は悪くないことも確かですので、購入はじっくり考えて決断することをおすすめします。

他のマンションと比べて

そして最後に、販売価格の中央値と専有面積の中央値をもとに坪単価を算定して、路線価との関係性を見てみましょう。
ジオ福島野田の販売価格の中央値は5245万円、専有面積は69.28㎡です。
1坪3.3㎡とすると、坪単価は249.8万円と計算できます。

それを前提として、下図をご覧ください。

サンプル数は少ないですが、2018年に販売されている大阪市の33の新築マンションについて、横軸を路線価、縦軸を坪単価概算として散布図にしたものです。
赤いラインは近似曲線になります。

オレンジの点がジオ福島野田なのですが、赤いラインの上側にあることが分かります。
このことからも、他のマンションと比べても割高価格で販売されていることが予想されます。

中古マンション市場との比較

次に、マンション建設エリアの中古マンション市場と照らして、割高なのか割安なのか検証します。
以下の図は、2016年1月から2019年3月の間に大阪市福島区海老江で取引された中古マンションの築年数と取引価格の関係を示しております。

出典:不動産取引価格情報 国土交通省
【抽出条件】種類:中古マンション等、市区町村:大阪市福島区海老江、建物の構造:RC、取引年:2016年1月~2019年3月、購入後の利用目的:住宅

中央の赤いラインが近似線(平均的なライン)ですが、右肩下がりで描かれていることが分かると思います。
当然ではありますが、築年数が長ければ長いほど、取引価格は低下していくということを意味します。
そして、この近似線は一次関数の式で表すことができ、グラフの右上の式がそれに該当します。
y=-ax+bの式で表されておりますが、aに該当する値は1年間で下落する取引価格(坪単価)、bに該当する値はxが0の時の取引価格、つまり中古市場における新築時の取引価格と考えることができます。
ジオ福島野田の坪単価は249.8万円であることを考えると、ジオ福島野田は中古マンション市場相場と照らして適正な水準で販売されていると考えることができます。

まとめ

さいごに、これまでの結果を振りかえってみましょう。

  • 他のマンションとの比較:他のマンションに比べると割高
  • 中古マンション市場との比較:中古マンション市場における新築時取引価格を推計すると255万円/坪なので、中古マンション市場相場と比較すると適正な水準で販売されていると考えることができる

以上から、他のマンションと比較すると路線価の割に強気な販売価格が設定されているように感じますが、中古マンション市場相場と比較すると割高感は感じられませんので、購入を検討しているのであれば前向きに考えてもよいかもしれません。

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